髪型が伸びてくるとほとんどの人は美容院へ行き、カットやパーマ、カラーをして身だしなみを整えに行くと思います。そこでキレイに身だしなみを整えてくれるのが美容師です。美容院によって特色や個性があり、それによって美容師の仕事内容も変化しますが、だいたいどんな感じなのか触れてみようと思います。
美容師が関わる施術って何ですか?
美容院の施術は、主にカット、パーマ、カラーが通常です。お店によってはヘッドスパ、ネイル、まつ毛エクステ、エステなどのサービスを行っているところもあります。ただし、まつ毛エクステやエステ、ネイルの場合は、特殊な知識や技術を要するので、美容師の仕事ではなく専門の担当が行います。なので美容師が関わるのは主に頭やヘアに関わることに限定されます。よって美容師の仕事内容の多くはカットやパーマ、カラー、シャンプー、ブロー、場合によってヘッドスパが含まれる辺りが、美容師の関わる仕事です。人の頭皮や髪質はそれぞれ異なるため単にカットしたりパーマするだけではキレイに仕上げることはできません。自分で前髪を切ったりカラーする人もいますが、美容院で仕上げてもらうのと出来栄えが全く違うと思います。ヘアスタイルをお客様のイメージ通りに仕上げるには、まつげエクステやネイル、エステのように特殊な知識や技術が必要なのです。ですから美容師資格を有していなければ美容師として働くことはできません。
イメージ通りのヘアスタイルにするため、まずはカウンセリングとシャンプー
美容師は、まずお客様が来店するとどんな髪型にしたいか要望をしっかり聞きます。「こうしたい」とファッション誌などで抜粋してくれるとやりやすいかもしれませんが、多くのお客様は口頭で告げるだけです。その情報をもとに、美容師は頭の中で仕上がりをイメージします。お客様の期待に添うヘアスタイルになるかは技量次第、頭皮に触れ、髪の毛に触れ、お客様のをチェックしたり、普段はどのようにスタイリングしているのかも聞いていきます。カウンセリングのあとはシャンプーして頭皮や髪の毛の汚れを簡単に落とします。美容院でのシャンプーは大変心地よいもの、これ一つとっても実は大変な技術を必要とします。自宅でシャンプーすると指に絡んで髪の毛が引っ張られたり、切れたりすることが度々あると思います。美容師は髪の毛が指に絡まないよう「指ぬき」というテクニックを使用し、髪の毛が指に絡む直前に1本づつ抜きながら洗髪します。これを如何にスムーズにできるかによってお客様に心地いいシャンプーを体感してもらえるかが決まります。
カット・パーマ・カラーリング・セット(仕上げ)
いよいよお客様のイメージ通りのヘアスタイルにできるか本格的にカット、カラーやパーマなどの施術を行います。全体のバランスを見ながらシャンプー後の濡れた髪の毛を切っていくのが通常ですが、シャンプーがサービスに含まれない場合は、スプレーなどで髪の毛を濡らしてカットします。伸びてもバランスの良いカットが理想です。要望によりカラーを塗っていきますが、その際どのような色合いにするか事前にサンプルを見せて決めます。最近は複数のカラーリングを希望されるお客様もいるため「カラーリスト」と呼ばれる職種も生まれました。パーマの種類も様々ありデザインはもちろん、使用する薬剤も変化するので知識がなければなりません。髪質によってパーマのかかり具合は変化しますし、満足できないとやり直しになってしまうので慎重な対応が必要です。パーマは少なからず薬剤のダメージがあるためできればやり直しは避けたいものです。一通りの施術が完了すると、ブローなどで髪の毛をセットして完了です。その際、自宅でも自身でセットできるよう方法を教えます。
掃除などの雑用・技術力向上、その他の仕事内容やランク
美容院に期待するお客様の要望は「自分をキレイにして欲しい」と「心地いい空間で癒されたい」です。お客様に対して「キレイ」を提供するお店は常に清潔でなければなりません。店内の掃除、使用する道具や機材、タオルの洗浄・殺菌も忘れてはならない大切な仕事です。またヘアスタイルの流行は時代に応じて変化します。そのためにベテランといえど常に技術力向上のため閉店後研修・練習します。新人として入社するとまずシャンプーから技術を徹底的に練習するのです。専門学校で何度も練習してきて覚えていても必ずそこからスタートします。これが美容師の技術力向上のための第一歩、常に美容師の技術力が向上するよう、常に向上心を持って働いていけるようシャンプー練習から確実に積み重ねていくのです。
他に美容院では着物の着付けや、出張して結婚式の着付けやメイクなども行います。着付けやメイクの知識が深いとお店にも重宝されます。
そのため技量によってお店の美容師にはランクで分かれています。新人などの「見習い・アシスタント」、主にお客様のシャンプーや店内の清掃・洗浄・殺菌が仕事です。技量が向上してきた美容師は「スタイリスト」と呼ばれ、お客様のカットやパーマなどのスタイリングを担当したり、時には新人教育も仕事です。その上は「店長・エリアマネージャー」で、施術もしますが、イベント企画、スタッフ管理、店舗管理をします。その上は「役員・オーナー」で人事・資金といった会社の存続に関わる仕事をします。経験・技術・知識が深いほど美容師は昇進するのです。